スーツの袖にボタンが数個付いているのはなぜ?
男女を問わずスーツ(上着の袖)には、小さなボタンが2つ~4つ位縫い付けてあります。私の本職の学生服販売の上着(男子)にもほとんどと付いています。
今までは、見栄えを良くする為だと思っていたのですが、実は面白いエピソードがあったという事が最近分かりました。
「なんだ、そんなこと知らなかったの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、知らない方は雑学として覚えておいてくださいね。
上着の袖に付いているボタンのルーツは、実はナポレオンの時代に遡ります。ナポレオンと言えば軍隊を思い浮かべる方が多いと思います。この時代の軍隊は当初貴族が担っていたのですが、それでは数が足りないので、平民も軍隊に招集しました。
もちろん軍隊ですから軍服が支給されたのですが、平民はその軍服袖で出てくる鼻水をすすっていたそうです。ナポレオンはそんな姿を見て嘆き、袖で鼻水をすすってはいけないと命令を出したそうです。しかし、そんな命令は無視され続け、袖で鼻水をすする習慣のあった平民に改善する様子はありませんでした。
袖で鼻水をすすらないようにと考えたナポレオンは、軍服の袖に小さなボタンをいくつか付けるように命じました。ボタンの付いた袖で鼻水をすすると痛いので、それ以来袖で鼻水をすする人はいなくなったようです。
このエピソードが、今でも上着の袖にボタンが付いた名残として残っているそうです。
つまり命令では改善できなかった事が、仕組みを作る事によって改善できたという事例です。なるほど、仕組みって大切なんだな~と思いました。相手にストレスを与えるような命令ではなく、仕組み作りで問題点を改善する。そんな世の中になると良いですね。